ハイジの心で感じるままに

自然とともに、私を生きる。

人は「温かい」ということ、電車の中で起こったできごと

 

今日は、昨日ふと思い出したできごとを

書こうと思います。

 

 

お世辞にも綺麗な話とは言えないので、

お食事中の閲覧はご注意くださいませ。

 

 

20代の頃、

電車をよく使う生活をしていたときのこと。

 

 

ある休日の夜、

友達と2人で、家に向かって帰る電車の

席に座っていました。

 

 

目の前には、酔っぱらって寝ているおじさんが

座っていました。

 

夜だったので、

電車に乗っている人は多くなく、

 

席はほぼ埋まっていましたが、

通路には立っている人はいませんでした。

 

 

そんな状態でしばらく止まることなく

電車は走ってましたが、

 

 

突然、その出来事は起こりました。

 

 

目の前の酔っぱらいのおじさんが、

寝ている状態で

何の前触れもなく…

 

 

座ったまま、吐いてしまったのです。

 

 

 

周りにいる人たちは

騒然として、

 

クモの子を散らすように

その場から立ち去りました。

 

 

当たり前です。

 

 

周りの人は無事でしたが、

 

おじさんの服はドロドロ、

床も悲惨な状態になっていました。

 

 

 

いつの間にか、

おじさん側のイスにも

私たち側のイスにも

誰もいなくなっていました。

 

 

私たちも逃げることはできたと思うのですが、

なぜかそこから動けず、

 

イスに一人横たわる苦しそうなおじさんを見て、

私はとっさにカバンの中を探りました。

 

 

あった!!

 

 

みんなの冷たい視線を一身に受ける

おじさんに歩み寄り、

 

 

「良かったら使ってください。」

 

 

と、

ポケットティッシュ

おじさんの横に置きました。

 

 

 

当然、私の行動にも視線が集まっていることが

よく分かりました。

 

この状況で

ティッシュを渡すことぐらいしかできないけど、

何かほかにできることはないかな…

 

と考えながら、

近くの席に座りました。

 

 

すると次の瞬間、

 

 

周りにいた人たちが

自分のカバンを探り、

 

持っているものをおじさんの

横に置き始めたのです。

 

 

数分の間に、

 

たくさんのポケットティッシュ

レジのビニール袋、

 

なんと自分のハンカチまで…

 

 

おじさんの周りには

驚くほどたくさんの

ものが集まりました。

 

起き上がることができたおじさんは、

そのティッシュ

服や、床を拭き

ビニール袋に入れ、

 

すごく申し訳なさそうな顔で

「すみませんでした」と言い残し、

次の駅で降りていきました。

 

 

ここで言いたいのは、

私の行動がどう、ということではありません。

 

 

人が困っているときに、

さっと手を差し伸べることのできる

 

人が持っている「温かさ」

を私は感じたのです。

 

 

 

決して綺麗な話ではありません。

 

思っている以上に

現場は悲惨な状況でした。

 

みなさんの中でも、電車の中ではなくとも

そんな現場に居合わせたことが

あるかもしれません。

 

 

しかし、そんな一瞬

ゲェ!!!

と思うような状況でも、

 

次の瞬間には

みんな自分のできることを考え、

 

おじさんのために行動をしようとした人が

たくさんいた、

ということです。

 

 

私は、次々に集まってくる

ポケットティッシュやビニール袋を

近くで見ながら、

 

 

悲惨な状況ではなく、

 

誰かを想う、

人の「心の温かさ」に

とても感動したことを覚えています。

 

 

人間は普段、

自分の能力をほとんど発揮することなく

生活している、と言われています。

 

 

それは有事のときに、

最大限、

もしくはそれ以上のパワーが

発揮されるようにできているからです。

 

 

それって、もしかしたら

「誰かを想う気持ち」

もそうなのかな、

と思いました。

 

 

目に見える物理的な力だけではなく、

目に見えない気持ちでさえも、

 

有事のときには

最大限、発揮されるのかもしれない、と。

 

 

しかも、その「誰かを想う気持ち」って、

限られた人が持つものではなく、

 

この世に生きるすべての人が

持ち合わせている

「能力」の一つなのかな…と。

 

 

そう言われても、

「そんなに他人を思いやれない」

とか

「そんな行動しないと思う」

 

という人がいるかと思います。

 

 

そうなのかもしれないけれど、

それは普段の自分の思考で考えているだけで、

 

本当は、みんな潜在意識の部分に

「人を思いやる気持ち」

「誰かの役に立ちたい」

という自然な気持ちがあるのだと思うのです。

 

そして、それは普段隠れていて

自分でも気づかないぐらい

大切にしまってある。

 

しかし、目の前に助けるべき人が現れたときには、

ちゃんと「思いやり」という形で、

出てくるようにできてる。

 

私は、そう思うのです。

 

f:id:nanohana333:20200513172136j:plain

 

 

人って温かい。

 

人として生まれた以上、

どんな人でも

心の中に「温かい」部分が、

必ず、ある。

 

ということ。

 

 

そんな人の素晴らしさ、尊さに

改めて気づかされた、

昨日でした。

 

 

最後までお読みいただき、

ありがとうございました😊